まずはマーケティングに関するものから、HubSpotのCMOであるKipp Bodnar氏によるセッションです。
さすが今回のINBOUNDの核心に迫るトピックだけあって、会場は満員でした。
要約すると、下記のことが語られていました。
とても分かりやすく、腑に落ちるセッション内容でした。
技術が発達すればするほど「人が待てる時間」というのは短くなっていますし、メールのちぐはぐしたコミュニケーションにはうんざりですし、そもそもメールなんてほとんど開かないですからね……。。。
チャットボットというとまだ漠然としたイメージしか持ちづらいですが、技術的にも役割的にも、ブレークダウンされた情報を得られたのは非常によい機会でした。
ちなみにHubSpotにおけるチャットボットは、簡単に扱えるようHubSpot内のいちサービスとして提供される予定です(そのためのMotion AI買収です。詳しくはこちら)。
「開発は我々が行うので、みなさんはそれをどう運用するかという本質に注力して欲しい」とのことでした。
次に働き方と世代多様性の話です。
まず初めに「行動の伴わない情報は、ただの娯楽である」という言葉が紹介されました。非常にいい言葉ですね!
以下、要点をまとめていきます。
ベビーブーマー | X世代 | ミレニアル | |
---|---|---|---|
欲するもの | 地位・名誉 | 自治・自主性 | 貢献に値する組織 |
モチベーションとなるもの | 表彰・昇進 | 専門的なスキルの習得、柔軟性 | 柔軟性・成長 |
基本的な考え | 「ミーティングして話し合おう」 | 「私は私の、あなたはあなたの仕事をしよう」 | 「できます、やります、任せてください」 |
道徳観 | 受け身 | バランス | 統合的 |
コミュニケーション方法 | 形式重視、過程 | インフォーマル、実用性重視 | カジュアル、素早い |
若かりし頃にワーク・シフトという本を読んで以来、多様性というものにはとても興味がありまして、とても面白いセッションでした。
驚くことに各世代の特徴の幾つかは日本人と共通だなと感じたので、世代間の性質の差というのはどうやら民族性や属する社会というよりも、ワールドワイドな文化の影響の方が強いのかなーと何となく思っています。
私自身ミレニアル世代であるため、他の世代からはどう見られているのかというのはとても参考になりましたし、弊社も実際にベビーブーマー・X世代・ミレニアルで構成されています。
それぞれ価値観も習慣も違うなかでどうすればチームとして、組織として生産性を最大にできるのかというのは常日頃から考えており、その考えをあらためて整理してくれるセッションでした。
余談ですが、日本の場合はミレニアルという言葉の代わりに「ゆとり世代」という言葉が存在しています。
この言葉が世代間性質差の本質をぼかしてしまっていて、よくないなーと憂いております。
こちらはスライドがなく、喋りがメインのセッションだったのですが、それだけにとても力強いものを感じました。
調べてみるとスピーカーのEverette Taylorさん、Forbesにとりあげられていたりと著名な起業家の方のようです。
以下、特に印象的であった言葉を抜粋します。
仰っていたこともシンプルであるが故に、共感できることがたくさんありました。
何より全てご本人の体験談であるがゆえ、言葉一つひとつの説得力が凄まじかったですね……。。
最後は経営に関するセッションです。
主にファンや照明を取り扱っている企業のようですが、セッション内容は一般化された非常にわかりやすいものでした。
以上、いかがだったでしょうか?
このようにINBOUNDはマーケティングだけでなく、非常に広範囲の知識を吸収できます。
特に民族や世代の多様性についてはとても興味があったのですが、ミクロレベルでは実はアメリカも日本と似たような問題を抱えているということがわかったのが、私にとって何よりの収穫でした。
またセッション中に近くの人と情報交換や議論をする場面もあり、
「中小企業に努めていて、マーケティングからデザインまで、何でも自分でやらなきゃいけないの」
という話を聞いたときは、ベンチャーって結局どこもそういうもんなんだなぁ…と妙に親近感を覚えたりもしました(笑)
目的のマーケティングの知識・情報はもちろんのこと、思わぬところでそれ以外の収穫を得られるのがINBOUNDです。
気になっている方は、ぜひ今後のINBOUNDに参加されてみてはいかがでしょうか。
ということで次回、最後のINBOUND参加レポートは「海外渡航準備編」をお送りします! お楽しみに!